Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
「…アタシ、男は絶対に自分から追わない主義だったけど。もう28だし、はっきり言って後がないの」
「うん」
「これでゴールを決めたいの」
菜月は、背中を押されたかのようにすっくと立ち上がる。
「菜月?」
「アタシ、行ってくる!」
「は? 行くってドコに?」
「YBS証券。彼の会社に押しかけて、直に顔を見て思いの丈をぶつけてくる!」
菜月はそう言って千鳥足で店を飛び出して行った。
「あ! おい菜月!」