Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
―――…
「慧゙ぢゃーん…ごんな゙ごどになっでごめ゙んねー…」
「ああ別にいいよ。事故みたいなもんだし」
吐いて喉を痛めたのか菜月の声はオネエっぽい。
は●な愛みたいな声だし(笑)
菜月は辛そうに手を額にかざしながらベッドに仰向けになっている。
俺はそれをソファーからやれやれという風に眺めていた。
――あのあとキモチ悪くて車に乗れないという菜月のために、仕方なく休憩できるホテルに入った俺たち。
まさか菜月とこんなところに入る羽目になるとは…
2人の会話が途切れてシンと室内に沈黙が降りると、どこからかうっすらと変な声が聞こえてきた。
「…ぅわ……慧ちゃん今の聞いた?」
顔をしかめながら首を起こす菜月に、俺はため息をついて答える。
「……壁薄いな、ココ」