Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完



3人の弾けるような笑顔を見て胸がきゅっと締めつけられる。





――もう二度と、こんなふうに笑えない。





目を閉じるとまぶたの裏に鮮明によみがえる記憶。





『――慧ちゃん』





太陽の光に反射して、キラキラ輝く艶やかな髪をなびかせて…





『――慧ちゃん』





ふわふわの白いワンピースを翻して…





『――慧ちゃん』





屈託のない眩しい笑顔を振りまいて…





『――慧ちゃん』





菜月のものじゃない、穏やかで優しい声が胸いっぱいに染みわたる。







「優花…」





写真の君に触れても君の温度は指先には伝わらない。





「優花…」





君の温度はどんなだった?





「優花…」





君は陽だまりのようにあたたかかった?





「優花…」









もう君の温度が思い出せないよ――…












次章≫≫≫突撃!! お宅訪問!?
< 381 / 501 >

この作品をシェア

pagetop