Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
綾乃≫≫≫魔法が解ける魔法
綾乃≫≫≫魔法が解ける魔法
――12時になったら魔法かけてやろうか?
「……魔法? …福嶋くんってハリ●ポッターだったの?」
「ばーか、ちげぇよ」
「…!? ひゃっ…!?」
いきなり何の前触れもなく足首をつかまれ、福嶋くんの膝の上に乗せられる。
「ちょっ……何すん…!?」
「何ってムリヤリ股開かせて残り5分でヤるんだよ」
「はっ!? なっ……ままままま…っ…//// 55555…っ…〜(@_@)〜」
「…なワケねーだろ、バーカ」
ケラケラ笑いながらそう言うと、
福嶋くんはあたしが履いていた靴を脱がして
ポイポイとその辺に投げ捨てた。
もぉー…買ったばかりなのに――…(`Д´)
…替わりに履かせられたのは、
ぺったんこのバレエシューズだった。
リボンの飾りがついていて、
フェミニンな印象で超キュート。
――福嶋くん…さっきコレ買ってたんだ…
焼肉屋さんの前で派手に転んで泣いていたあたしを、有無を言わさず負ぶってシューズショップに連れて行った福嶋くん。
あたしを駐車場のブロック塀に座らせて自分だけ店内へと入っていった。
「店員がコレが流行ってるっつーから」
ぶっきらぼうにそう言って
照れ隠しに鼻の頭をこする福嶋くんが何だか可愛く見えた。
だけど、転んだ拍子にヒールの部分が折れたとか別に壊れたわけじゃないのに。
なのに何であたしに靴を選んでくれたの――?