Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完



福嶋くんの言葉に勇気づけられ、不覚にも涙があふれた。



「また泣くし」



「だってぇ…」



童顔で背が低くて見た目に自信が持てなかったあたし。



さんざんあたしの容姿をけなしてきた福嶋くんの口からこんなこと言ってもらえるなんて思ってなかったんだもん…



今までのこと全部水に流しちゃうくらい嬉しくて…



観覧車の残り時間中ずっと泣きっぱなしだった。







福嶋くんがかけてくれたシンデレラの魔法。



ぺったんこのガラスの靴を履いて観覧車を降りると、何だか今まで見ていた世界がキラキラと輝いているように見えた。





――いつも自分らしく、飾らない、偽らないあたしでいること。





――あたしは、あたし。





――見た目よりも中身に自信を持てる人間になれ。





そうあたしを諭してくれた福嶋くんの背中が…



何だかいつもよりちょっぴり広くてたくましく見えて…



案外頼りがいがあるんだな…って、ちょっと見直した。





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