Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
隼人≫≫≫俺が守る
隼人≫≫≫俺が守る
吐き出した白い煙が空へと立ちのぼり、夜の闇に静かに溶けていく。
「…もうすぐ七夕か」
まだまだ梅雨時期だというのに今夜は雲ひとつない、きれいな星空が広がっている。
七夕といえば7月7日から村瀬は沖縄か…。
――――…西崎さんと。
「……」
あ〜なんかむしゃくしゃする。
「…つか何で西崎さんはGRe●eeNで俺はダ●スベーダーなんだよ」
苛立ちの矛先を村瀬の携帯に向ける。
村瀬の携帯の着信音は西崎さんからの場合がGRe●eeNになっていて、俺からの場合がダ●スベーダーの曲になっていた。
ひどい落差だ。
絶対俺からの電話に出るときの村瀬、めちゃくちゃ苦い顔してんだろうな。
げ、とか言って。
携帯つまんだりして。
……目に浮かんでくる。
…まぁ片や片思いの相手で、片やただの同僚っつーか上司をこき下ろしてる部下だもんな。
当然の扱いっちゃあ扱いなんだろうけど。
「はぁ…」
いつか…
いつか扱いが逆転する日は来んのかな――?