Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
「…つーかキミ、正直すぎ」
「えっ」
意味を図りかねてキョトンとすると、西崎さんはくくっ…と笑いをこらえながら笑っても崩れないその端正な顔をあげる。
「嘘も方便って知らない?」
「えっ…と…」
当惑していると西崎さんは『ごめんごめん』と言って笑うのをやめる。
穏やかな眼差しであたしを見つめて言った。
「いつもここまで欄いっぱいに職歴書いて面接受けてんの?」
「…はぃ」
急に恥ずかしさがわっと押し寄せてきて俯き加減に答える。
さすがに1日2日でクビになったとこは書けないけど、自分なりに長く勤めることができたところは一応職歴の欄に書くようにしていた。