Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
「まあお前が見込んだ人間ならオレはとくに反対はしないけどさ、あの派手なナリでさすがにバイトは来ないよな?」
「いちおう髪の色と服装とかは抑え目にしてこいって言ってあるから、つぎ会うときは店頭に立つぶんには問題ない風貌になってんじゃないかな。物分かりの悪そうな人間ではないと思うし」
「お前が即決するとか滅多にないのにな。
…で、もう1人はどうするよ?」
「もう1人かぁ…」
考え込む素振りをすると、柏田が俺の目の前でお気に入りの村瀬さんの履歴書を露骨にちらつかせる。
「…彼女も一癖ありそうな子なんだけど」
柏田のお気に入りの村瀬さん。
おとなしくて壊れやすい印象だけど、先に採用を決めた男同様、けっして自分を偽らない女のコだった。
だけど――…