Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
見た感じいい人そうだったので、とくに警戒心もなくおじさんと二三の会話を交わした。
「そっかぁ…じゃあ駅まででよかったら乗せてってあげようか?」
おじさんは小学生の息子さんに頼まれてゲームソフトを買いに来たんだけど、お目当てのものが売り切れていたため、これから駅前にある他のお店に行ってみるらしい。
そのついでにあたしを駅で落としてくれると言った。
「…いい…んですか?」
正直まったく面識のない人の車に乗るのは不安だった。
普段なら絶対にそんなことしない。
だけど…
今日のあたしには背に腹はかえられない事情があった。
用事があって19時までに実家に帰らなきゃならなかったんだ。