Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
「おい、おっさん!!」
男の人の抗えない強い力にとうとう屈しようとしていたときだった。
背後で鋭い声がした。
振り返ってみるとお店から出てきたばかりの金髪の男のコ。
あたしが面接を終えて帰ろうとしたとき、この入口でぶつかった男のコだ。
あたし同様、このお店の面接を受けに来た男のコ。
たしか名前は…
ふく……福嶋くんだ!!
名前を思い出している合間に彼は一瞬の早業でおじさんの腕をとって背中でひねりあげた。
「いっ…痛たたたたたた!!!」
おじさんの顔が苦痛に歪む。
怯んだおじさんはとっさにあたしの腕を離し、その勢いであたしは突き飛ばされたような形になった。
「ひゃ…(>_<。)」
――べしゃっ…
地面に尻もちをついてしまった。