マリッジブルーの恋人たち
ー結婚に危機を感じるときー昴side
「えっ週末ですか。」
俺は生気のない声で返事した。
昇進が決まってから出張に行く機会はなく、ましてや週末の出張は今まで行ったことはない。
上司の話しだと、引き継ぎに伴い次の担当者と一緒にきてほしいが、週末しか空きがないから急で申し訳ないがとホテルも何もかも手配された状態で、出張の依頼がきたのだ。
だが、週末は玲奈と結婚式の打ち合わせの約束がある。
「……分かりました。」
「悪いな。予定があったんだろ。」
「……大丈夫です。」
「……。早く、仲直りしろよ。」
上司は肩をポンと叩き、出張の資料を手渡すとそう呟きデスクを後にした。
この上司には、結婚式での挨拶を頼んである関係で、玲奈とのことをよく聞かれ、今の状態を気にしてくれている一人でもある。
心配させたくないが、どうも上手くいかない。
俺はケータイをだし、玲奈に電話しようとするが、思い直しメールを打った。
ー週末、急な出張になった。ー
ー気を付けて。ー
即レスだったが、この責められないメールがなんか切なくて、やるせなくて、また、心の距離が離れていくような気がした。
何でなにも言わないんだよ。と。
俺は生気のない声で返事した。
昇進が決まってから出張に行く機会はなく、ましてや週末の出張は今まで行ったことはない。
上司の話しだと、引き継ぎに伴い次の担当者と一緒にきてほしいが、週末しか空きがないから急で申し訳ないがとホテルも何もかも手配された状態で、出張の依頼がきたのだ。
だが、週末は玲奈と結婚式の打ち合わせの約束がある。
「……分かりました。」
「悪いな。予定があったんだろ。」
「……大丈夫です。」
「……。早く、仲直りしろよ。」
上司は肩をポンと叩き、出張の資料を手渡すとそう呟きデスクを後にした。
この上司には、結婚式での挨拶を頼んである関係で、玲奈とのことをよく聞かれ、今の状態を気にしてくれている一人でもある。
心配させたくないが、どうも上手くいかない。
俺はケータイをだし、玲奈に電話しようとするが、思い直しメールを打った。
ー週末、急な出張になった。ー
ー気を付けて。ー
即レスだったが、この責められないメールがなんか切なくて、やるせなくて、また、心の距離が離れていくような気がした。
何でなにも言わないんだよ。と。