マリッジブルーの恋人たち

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　数時間前、資料を届けに行ったホテルを出ようとした時、目の前で玲奈が倒れたため、静華はとてもビックリした。

　顔色が悪いのは昴のことがあったからだと思っていたが、とうやら体調が良くなかったと分かった時、近くにいたのに気づいて上げられなかった自分を責めてしまった。

　それは、玲二も同じようで、病院に連れていく間、終始無言だった。

　病院について、極度の貧血にストレス、そして妊娠してると聞いたとき、安心と驚きと、歓喜と、色々な感情が混ざり、二人で待ち合い室の椅子に、ぐったりと倒れ込むように座ったのだ。

「良かったぁ～。妊娠だって！しかも双子！！」

　興奮して話す静華に比べて、玲二は極めて冷静だった。

「こんな時に肝心なあいつは何しんだ。」

「玲二……。」

「本当は俺たちじゃなくてあいつが最初に気がつくべきたろ。それを最近のあいつらを見てたら……。今日だって！！ストレスはあいつのせいだろ？」

　怒りを押さえられない玲二は、握りしめた拳を軽く椅子に叩きつけた。

「ごめんね、玲二。私がいながら……。」

「違うよ、静華は悪くない。あいつらが結婚前にごちゃごちゃしてるのが行けないんだから。」