マリッジブルーの恋人たち
仕事の後、話をするために玲奈に指定されたのは昔、ふたりでよく出掛けた公園だった。
営業先でのトラブルで遅くなりそうなことや、誰にも邪魔されずに話をしたかったため、マンションで話そうと誘った。
だが、玲奈の返事はーNOーだった。
ー仕事で遅くなってもいいから、あの公園のいつもの場所で待ってる。ー
あの公園とは、就職したての頃は二人で玲奈のお弁当を食べたり、待ち合わせして帰るのに数えきれないくらい利用した場所だ。
それほど人は多くなく、かといって暗いわけではないから危険な場所でもないため、営業で帰りが遅いときも、あの公園で待っていてくれた。
最近では玲奈が実家にいるため、公園を利用することもなくなっていたことに、今更ながら気がついた。
「玲奈っ!!遅くなった、ごめん。」
息を切らし、汗だくになりながら、いつも待ち合わせしていた場所に向かうと、いつものように玲奈がいてくれて安心した。
会社には寄らずに直帰の連絡を会社にいれ、猛ダッシュで来たため、セットしてある髪もみだれており、だらしなくネクタイをゆるめている姿が、玲奈の瞳に映っている。
だが、玲奈にやっと逢えた嬉しさから、カッコ悪い自分の姿はちっとも気にしなかった。
すると、玲奈からハンカチを渡され、困惑していると、
"汗、拭いたら?"と言われた。いつもなら、"汗、かいてる。"と笑いながらハンカチで汗を拭ってくれる玲奈のいつもと違う対応に
「……あっ、……あぁ。………ありがとう。」
と、情けない声を出し、ハンカチを受け取り汗を拭き、玲奈の隣に腰をおろした。
もう俺に触れることすら嫌なんだろうか。
今日、絶対仲直りするんだと息巻いていた自分の気持ちはもうすでに、萎みかけていた。
営業先でのトラブルで遅くなりそうなことや、誰にも邪魔されずに話をしたかったため、マンションで話そうと誘った。
だが、玲奈の返事はーNOーだった。
ー仕事で遅くなってもいいから、あの公園のいつもの場所で待ってる。ー
あの公園とは、就職したての頃は二人で玲奈のお弁当を食べたり、待ち合わせして帰るのに数えきれないくらい利用した場所だ。
それほど人は多くなく、かといって暗いわけではないから危険な場所でもないため、営業で帰りが遅いときも、あの公園で待っていてくれた。
最近では玲奈が実家にいるため、公園を利用することもなくなっていたことに、今更ながら気がついた。
「玲奈っ!!遅くなった、ごめん。」
息を切らし、汗だくになりながら、いつも待ち合わせしていた場所に向かうと、いつものように玲奈がいてくれて安心した。
会社には寄らずに直帰の連絡を会社にいれ、猛ダッシュで来たため、セットしてある髪もみだれており、だらしなくネクタイをゆるめている姿が、玲奈の瞳に映っている。
だが、玲奈にやっと逢えた嬉しさから、カッコ悪い自分の姿はちっとも気にしなかった。
すると、玲奈からハンカチを渡され、困惑していると、
"汗、拭いたら?"と言われた。いつもなら、"汗、かいてる。"と笑いながらハンカチで汗を拭ってくれる玲奈のいつもと違う対応に
「……あっ、……あぁ。………ありがとう。」
と、情けない声を出し、ハンカチを受け取り汗を拭き、玲奈の隣に腰をおろした。
もう俺に触れることすら嫌なんだろうか。
今日、絶対仲直りするんだと息巻いていた自分の気持ちはもうすでに、萎みかけていた。