あの夏の続きを、今
その日の帰り、自転車置き場でレナの姿を見つけたので、私はレナのもとへと走る。
「レナ~……今日、一緒に帰ろうよ~」
「いいけど………ハルトはどうするの?」
「そのことで話があるの…2人きりがいいな」
「もしかして何かあったの!?」
レナの言葉に、私は黙ってうなずく。
「分かった…話、聞くから、とりあえず校門出よう」
そして、自転車に乗って、私とレナは校門を出る。
「それで……ハルトがどうかしたの?」
「今朝、聞いたの……彼女ができたって」
「えぇ!?そうなの!?」
「うん、なんか、そういう噂が流れてたみたいで、リサから聞いて…」
「え、うそ、そんな噂流れてたの!?聞いたことない!!」
「そうか、レナでも知らないのかぁ……うぅっ、辛いよお……」
視界の横に広がる木の葉の緑が、涙で滲んでくる。