あの夏の続きを、今


「私、中学校に入ってすぐくらいからかな、ハルトが私のことを好きなことに薄々気付き始めたんだ。

最初はこれじゃ良くないって思ってた。志帆がハルトのこと好きなの、知ってたから…

でも、だんだんと私と、ハルトのことが異性として気になり始めて。だめだって分かってるのに……

6月にハルトに告白されて、その時私は断らなかった。自分の気持ちを、優先させてしまったの……」


そう言ったきり、レナは黙り込んでしまう。


………レナが、そんなことをしたの?


嘘、だよね?


私の小学校の頃からの一番の親友だよ?


こんなにも簡単に、私を裏切るようなことをするの?


しばらく冷たい風の音しか聞こえてこなかったけれど、沈黙を破って再びレナの声が聞こえてきた。
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