あの夏の続きを、今



その後、次々にやって来た1年生たちに向けて、先輩たちが合奏を披露した。


入学式や部活動PRのときよりも、もっともっと間近で、輝くような音の響きを聴いた。


私を強く呼んでいる、吹奏楽の響き、ハーモニー。


その中でもやっぱり、一番魅力的に感じたのは────トランペットの、明るく華やかな高音だった。


この輝くような音を、何度でも聴きたい。


そして、私もこの中の一員になりたい。


私も、こんな音を奏でてみたい────


そう、強く思った。




────決めた。私、吹奏楽部に入ろう。



────そして、トランペットをやろう。

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