あの夏の続きを、今
「さん、はいっ」という合図とともに、すっ、と息を吸う。
────タカタッタカタッタカタッタッ、パーンパパッパッパーーーン!
練習を始めたばかりの頃に比べたらだいぶ良くなっているとはいえ、まだ何か物足りない。そんな感じの音だ。
私は1stの音をしっかり聴きながら、それに合わせてハーモニーを添える。
音が小さければメロディーは全く引き立たないが、かと言ってメロディーを吹くのと同じ感覚で目立たせようとすると、メロディーよりもハーモニーの方が目立ってしまって邪魔になってしまう。
常に周りの音に気を配り、周りの音に合わせて吹いていないと、2ndは務まらない。