あの夏の続きを、今


売店は既にたくさんの生徒たちで溢れ返っている。


ちんすこう、黒糖、沖縄そば、海ぶどう、紅いもタルト……棚に並んだ品々を一つ一つ眺めながら、店の奥へと進んでいく。


「わー、なんかどれも美味しそう!迷っちゃう!」

「今日大きい物を買ったら荷物になるから、メインで買いたい物は明日か明後日買おうかな」

「そうだね、今日は小さい物だけ買っとこうか」


私たちは店をぐるっと1周しながら、何か良さそうな物がないか探してみる。


「あっ!見て!このシーサーのストラップ、超可愛い!」


ミホがそう言いながら指差す先を見ると、そこには色とりどりの小さなシーサーのストラップがたくさん並んでいた。


「ほんとだ!めっちゃ可愛いね!あっ…よく見たら、一つ一つ表情が違う!」


私はストラップを手に取って一つ一つよく見てみる。


満面の笑みだったり、ウインクしていたり、目がハートになっていたり、きりっと真剣な表情をしていたり……様々な表情のシーサーが、みんな楽しそうに並んでいる。


「私、これ、パートの後輩に1個ずつ買おうかな」と言うと、ハヅキも「じゃあ、うちも、後輩にこれ買おっと!」と言って、ストラップを一つずつ手に取り始めた。


「せっかくだから、4人の後輩に、一つ一つ違う表情のをあげたいな、どうしようかな…」と言いながら、私はハヅキと並んで豊かな表情のシーサーたちを眺める。
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