あの夏の続きを、今


しばらくして、ハルカが「疲れたー、ちょっと休憩ー!」と言ったので、水かけ合戦は一旦中断された。


6人で砂浜の方へとゆっくり歩きながら、「いやー、修学旅行って楽しいねー!」とアキが言うと、「ほんと!沖縄の海、めっちゃ楽しい!明日のマリンスポーツ体験も絶対楽しいよね!」とミホが言う。


「彼氏と一緒にデートで来れたら最高なのにね〜」とハルカが言ったので、私は「それじゃあまず、彼氏作るとこから始めないといけないじゃん」と突っ込む。


そのやり取りを聞いていたハヅキが、遠くの空を見上げながら言う。


「でも、ほんと、こういう素敵な場所、好きな人と一緒に来れたらもっと素敵なんじゃない?

……ね、志帆?」


「…………え………っ!?」


私の身体が一瞬にして硬直した。


それと同時に、アキ、ハルカ、そしてカリンが、名前を呼ばれた私の方へと視線を向ける。
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