あの夏の続きを、今
やがて、最終下校の6時半が近づき、先輩が練習を終えて片付けを始めたので、私とカリンも片付けをして、音楽室に戻る。
音楽室の西側の窓の向こうには高い建物や山がなく、すぐそこは運動場、その向こうには畑や住宅地が広がっているだけだ。
だから、西側の窓からは夕焼けの光が分け隔てなく降り注いでくる。
東側の窓の向こうには4階建ての校舎があるが、その白い壁に夕陽のオレンジ色が反射して、東側の窓のほうも夕焼け色に染まる。
まるで、この音楽室全体が、夕焼け色の光に包まれているみたいだ。
この光景を見ると、今日も一日頑張ったな、と実感する。