あの夏の続きを、今
私、レナ、ハルトにセイジが加わり、4人であれこれ話しているうち、ふと、セイジの名札に、「委員長」のバッジがついているのを見つけた。
「あ、セイジ、まさか、学級委員長やってるの!?」
「ん、そーだけど」
「えーーー、セイジが委員長って、学級崩壊させてるようなもんだよ~、ね、レナ、ハルト」
「ほんとほんと」と、レナも私たちの会話に乗っかってくる。
ハルトも、「まあ、確かに福原は委員長向きのタイプではないな」と、冗談っぽく笑って言う。
「お前らみんな揃ってうるせーよ」
「面白いから、セイジのこと、ダメ委員長って呼ぼうかなぁ~」
「うるせーってば!!志帆のバーーーーカ」
「何よー、バカは私より頭良いこと示してから言ってくれる?」
そんな冗談を言い合いながら、夕陽で輝く海沿いの道を、4人並んで帰る。
トランペットを吹きまくって疲れた唇に、爽やかな風が当たって心地いい。
毎日が、とても楽しい。
色々な人たちと過ごす日々が、とても楽しい。
中学生活が、本当に楽しくて仕方ない。
学校に行くのがこんなにも楽しみになるなんて、生まれて初めてだ。
このまま、こんな日々がずっと続いて欲しい。
そんなことを思いながら、夕暮れの道を帰っていった。