必然的な運命
「喧嘩するほど仲がいい、ってあるでしょ? 俺と須田はそんな感じかな? 俺達が研究員だったのは知ってるよね? 俺の方が歳上だけど須田とは同期でね、互いに切磋琢磨する関係とでも言ったらわかりやすいかな?」

話す感じとか雰囲気とか、河原課長が千秋のことを嫌いではないとすぐに判断できた。

「あと 強いて言うなら須田は冷静沈着、あまり表情に出ない奴だったから。面白半分でよくからかってはいたけど… 」

そう言って私の顔をチラッと見て、

「最近は麻美ちゃんの事になると、あいつの表情がわかりやすく変わるんだ。だから今はそれが俺の楽しみの一つかな?」

ポンポンっと頭を撫でニッコリと微笑んだ。
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