必然的な運命

「麻美ちゃんモテるからな〜 そういえば研究員の桜木くん、だっけな？どうなってるのかな？」

ほら、案の定イライラし出した。

「須田、お前がどんなに足掻いても過去は変えられないんだから。そう億劫になるなよ、な？」

「俺も河原の意見に賛成だな。山崎は人の痛みがわかる子だ。それは身近にいるお前がよくわかってるだろ？」

僕だけでなく柴田さんも公言するもんだから珍しく少し苦笑いしている。

だが、やはり彼は何も言わないし言い訳もしない。

彼が早く一歩を踏み出してくれるように、そんな事は思いながら僕はいくらでも嫌味をいい続けてやるよ。