必然的な運命
帰宅してそうそうこんな格好してれば誰だって心配してくれる…… のかな?

いつもは凛としてあまり冷静な彼が少し慌てふためき動揺している姿に胸がキュッとなった。

「ねぇ、千秋っ…… 」

「あ?どうした?なんかいるなら買ってくるぞ?」

あぁ、本当に優しいな、彼は。

私のおデコに手を当てて優しく撫でる手は本当に温かい。

「熱はないみたいだな」

そんな仕草ひとつひとつに私の心は動揺している。

その動揺はきっと千秋のことが好きなんだと。
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