必然的な運命
「即入院しなければいけない状況だったけど、俺は…… 山崎さんに嘘をついた。 ……ただの偏頭痛でしたよ、と」

え、なんで? どうして?

「何でかって思うよな? ……山崎さんに抜けられたら困るからだよ。ちょうど重要な研究の真っ只中で山崎さんなしでは到底無理だったんだ」

そんな…… そんなこと言われても、今もなお理解が追いつかない。

それで何がどうなって交通事故に繋がるの?

「麻美 大丈夫か? ……って んなわけないよな。まだ続きがあるんだけど聞いてくれるか?」

頭の中を整理しながらも、彼の言葉に頷いた。
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