必然的な運命
柴田side
柴田side
「さて、どうしたもんかねぇ…… 河原いるんだろ?出てこい 」
「あら、バレてました? 上手に隠れてたと思ってたんだけどな〜 」
桜木と山崎が出ていった開発研究部の部屋。
「やっぱり桜木で間違いないですね。あいつ怪しいと思ってたんだよな〜 」
開発研究部の情報が漏れている、と聞かされたのは俺がここに異動する前。
専務に赴任した千秋から直々に呼ばれ、もしかしたらスパイがいるかもしれないと報告を受けた。
正直、仲間や部下を疑うなんてそんな事したくはない。
が、しかし。奴らが欲しい情報がかつての俺たち研究チームの情報だと知ったからには黙っちゃいられないよな?