必然的な運命
「その手帳から破いた紙だ。 お前の欲しがっている極秘情報はこの紙に書かれているよ」

スッと差し出した紙切れには、見憶えのある字がスラスラ並んでいた。

これは確実に父の字だ。

紙切れもこの手帳の中身と同じもの。

「……なんか企んでいるのか?」

半信半疑の桜木くんが千秋を睨みつけながらも発する。

「ふっ…… まさか。 それを見たらお前もきっと驚愕するだろうよ」

そんな言い方されたら、私でさえ気になる。

手に取った紙切れを桜木くんが静かに目を通した。
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