必然的な運命
「あら、麻美?朝から疲れた顔しちゃって、どうしたの?」
「本当、ドッと疲れた… 」
そう、本当ここに来るまで災難だった。
方向音痴な訳ではないが、高級住宅街はどれも同じに見え少し迷ったせいで駅まで猛ダッシュ。
やっとの思いで電車に乗ったはいいけど、こっちの路線は満員電車。
前の住んでいた所は逆路線だったからか、そんなに混んでいなかったから立っているのも必死な状態。
そして駅に着いた途端、人の波に押されまさかの転倒。
幸い、足を捻ったりはしなかったが膝が擦れて少し流血していた。