必然的な運命
「色々と聞きたそうな顔してるな?……帰ってから聞いてやる」

手を離してはくれたが、どこか卑屈な笑みはいやらしく感じる。

行ってくるか、となぜか気合いを入れ直して彼もまた輪の中に入っていった。


えっと…… まさかの放置ですか?

何にも解決してないんですけど。

と、ガシッと腕を掴まれた先には紗也が目をギラギラさせながら待っていた。

「ご説明、願いますか?」

「っゔ…… は、はい… 」

紗也の顔はまるで獲物を狙う女豹に見えた。
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