必然的な運命
「んー…… サプライズ、とか?」

「……こんなサプライズ、全然嬉しくない」

こっちはびっくりしすぎて心臓が飛び出るかと思ったのに。

そんな私を紗也は隣で嘲笑っている。

「ねぇ?てか、ひとつ屋根の下なんだから何かないの?ほら、結婚の話も出てんでしょ?」

紗也のあざとい笑みは好奇心でいっぱいだな。

「何もないわよっ。千秋は夜ご飯食べたらまたすぐ仕事に戻るし」

会話もそこそこだし、これといって何を話した記憶もない。

私が千秋にあまり興味を示さなかったのも一つの原因だろうけど。
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