[完]その口、利けなくしてやるよ。
その瞬間、明星は人が変わったように叫んだ
「やめろぉぉぉーーーーーーーーーー!!!!!」
「はぁっ、はぁ、…離せ、……離せ…あたしに触るな触るな触るな!!……っう…はぁっ、はあっ…」
自分で自分を守るかのように、なにかに怯えたように、自分両腕を握りしめて、下に座り込んだ。
俺はどうしたらいいかなんて全くわかんねぇ。
……奏風。お前なら、出来るんだろ…?明星を落ち着かせること。いや、……奏風の前なら、こうはならないだろう?
明星は、前に奏風に触れられた時、何もならなかった。
むしろ、明星が奏風に触れていた…。
それは、そういうことだ。
奏風…明星のためにさ、そっちじゃなくて。明星を想うなら、こっちに来てくれねぇか…?