[完]その口、利けなくしてやるよ。
「明星ちゃん、光都が自然と顔色を変えるのって、見たことある?」
そんなあたしの心を読むかのように、美思は質問してくる
首を横に振るあたしを見て、
「なら、さっきの意味。分かるよね?明星ちゃん鋭いし」
「ああ、…何となく」
「光都を連れてくるから。明星ちゃん…無理はしなくていい。倒れたのも、ほとんどあいつに原因あったんだと思うし。……あいつバカだからね」
多分、最後は美思の冗談だったと思う。
笑いながら病室を出ていった美思の後ろ姿が見えなくなるまで、見つめてた。