[完]その口、利けなくしてやるよ。

何を今更言うんだ…


「あたしさ、あんたの事すっげぇ、は?ってなったりするけど。……誰より強いあんたを尊敬してんだよ。」


そう言うと、顔を上げて目を開いた。


「…最初に言ってただろ?雷鳴がいることを言わなかったのは、あたしが強くなるため。ってな。奏風……のことはあんたにも想像出来なかったんだから、しょうがなかったんだ。」


にかって笑ってやった。多分引きつってたけどな(笑)


「あんたも……強くなったな!けど、あんたを苦しめることになったことに変わりはない。それだけは、償わせてほしい。」


「償いとかいらないけどさ、あんたはそう言うと聞かないから。勝手にしろよ」


嶺華…苦しい時、あたしを支えてくれたあんたを今の今まで信じてきてんだ。


もちろん、今もな。

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