[完]その口、利けなくしてやるよ。
まさかそんなことになってるなんて…
本当は怖い。戻りつつある自分も、過去を知られることも。何もかも。
けど…それでもあたしは……
「……う。」
「え?なんだって?」
「あたし、ちゃんと向き合う。光都や美思に過去を話す。勿論まだ信じ切れてはいないし、怖い。けど……いい加減、ケジメをつけねぇとな」
そう言って、今度こそちゃんとした笑顔を向けた。
嶺華は今迄にないくらい、嬉しそうな顔をしていた。