[完]その口、利けなくしてやるよ。
上がって、ソファに座ったあたしにそっと、布団をかけてくれて、ココアも出してくれた。
そして、千咲さんが手当をしてくれた。
手当をしながら話した。とても優しい声で、とにかく安心したのを覚えてる。
「明星はさ、何歳なの?」
「じ、……じゅう……よん」
「えぇっ!14!?見えねぇな!」
笑い方はすごく豪快で、それはもう清々しいほどに。
「…どっかに入ってたのか?」
静かに頷く。
「そっか…悪いけどさ、あんたの事調べさせてもらった。」
少しだけ驚くあたしを見て、
「だって、こっちとしても見知らぬやつもしスパイとかだったら…な?」
と困ったように笑った。
「藤堂組、藤堂財閥。長女。両親、兄弟皆、雷鳴に殺された。そして、あんたは星竜。で、なぜかこうなったと。…最悪だな、あいつら。」
今までにあったことをすべて思い出した。殺された時のことや今日あったこと。怖くて怖くて……