[完]その口、利けなくしてやるよ。


「千咲……本当に大丈夫か?」


あの、真面目そうな人が伺うように聞く。

「大丈夫って訳では無いけど、あたしがこうしてる。」


そして、皆は少しだけ気を抜いて、あたしから距離をとって向かい側のソファに座った。


真面目そうな人から話し始めた。


「まず、安心しろ。俺たちはお前をどうにかしようとか思ってないから。じゃあ、自己紹介する。」


そして、


「俺たちは、〝愁華〟だ。全国No.1の族だ…俺は、その総長、一之瀬 誠也ーいちのせ まさやー17だ。お前と同じ年の弟がいる。まあ、そいつは龍凰だけどな」

と、自分と同じ族でないことにか苦笑いした。

次にあのちゃらそうな人。

「俺は副総長の和海 直ーいずみ なおーだ。あは!女見てえな名前だろ?まあ、見た目はさ、茶髪で顔もチャラそうだけど、頭だけはいいのよ?18だ。よろしく!」

そして、あのかわいい小さい人

「俺は、幹部の篠須 暁都ーしのまつ あきとーよろしくね?俺も、君と同じ年の弟がいるんだ!まあそいつも龍凰なんだど!えーっと、あ、俺は16才!いちばん歳近いかな?」

明るくて可愛い印象だった。


そして、千咲さんを乗せてきてた人

「俺は幹部の和田 颯也ーわだ りゅうやー。あまり話すのは得意でない。目つきが悪いが、これはドライアイだから気にしないでくれ。18才だ。よろしく頼む」


意外と礼儀正しいタイプで、ドライアイとか面白かった。


最後に、


「じゃあ、さっきも言ったけど一草千咲、あたしは一見姫に見えるだろうけど、まあそうなんだけど、あの直の彼女、で、幹部でもあるの。んー、あ、あたしだけ19だ!色々あったかんな!よろしくな!」


みんなの暖かい笑顔と優しい雰囲気で、いつの間にか震えは止まっていた。

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