[完]その口、利けなくしてやるよ。
みんなの表情が、一気に真剣になったのがわかった。
「あたし、龍星に行って、〝龍凰〟を観てくる。あたしの家族を奪ったやつらの元いたとこがどんなとこか、そして、雷鳴を探し出す」
真っ直ぐ、一人一人の目を見てそう言った。
「それは、どういうことか分かってるか?」
「当たり前だ」
「……いくら強くなったとはいえ、ボロは出る。」
「覚悟してる」
「さすがに殺られて欲しくはない。……白姫にでも頼んどくか」
白姫なら、あたしの事情もよくわかってる
「お願いします」
深く頭を下げたあと、顔を上げると、みんなが優しく微笑んでたのが見えた。