[完]その口、利けなくしてやるよ。


みんなが帰ったのを見計らって、出て行って大体20分くらい経った頃嶺華の車で、愁華の倉庫へと出発した。


…千咲さん元気かな…


…直さんは相変わらずチャラそうなのかな


…颯也さんはあの真面目で天然なところ、今もかな


…暁都くん…これからあなたの弟と向かいます。変な感じだなぁ


……誠也さん…あたしどうしたらいいですか?


愁華は全国No.1だから、もちろん奏風のこともわかってると思う。


…だけど、やっぱり……誠也さんの家庭のことを知ってるから。余計心配になるし、不安になる。


今はもう幹部だっていくらかは変わってるはず。姫もあたしがこっちに来たから、誰か……?


総長も変わってたりするのかな?


「明星…大丈夫か?」


心配そうにあたしの顔を見る光都。


「大丈夫」


強く言ったつもりだけど、やっぱり声が震えてた気がする。


「あんま抱え込むなよ」


顔に出てたのだろうか……


___どっちにしても、幹部が変わって欲しくないというのが、あたしの本音だ。

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