[完]その口、利けなくしてやるよ。


「……明星」


千咲さんが、紹介を求めるようにあたしを呼ぶ


「紹介するね?」


そう言って、まず嶺華の隣に立つ。


「知ってると思うけど、お互い。稲妻 嶺華ーいなづま れいかー愁華の元幹部。白姫。そして、校長」


最後の校長っていう単語に、がくんっとした感じがしたけど、まあそれはいい。


「久しぶりね」


嶺華が一言挨拶をすると、皆はぺこりと頭を下げた。



次に、光都の隣に立つ。


「んー、あたしが紹介するより暁都くんの方がいい気がするけど……まあいいや。この人は、篠須光都。龍凰の総長。そうだな…暁都くんの弟」


それもみんな知ってるから、微笑ましく見ている。


けど、暁都くんだけは違った。

暁都くんは、切なそうに悲しそうな顔をしていた。



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