[完]その口、利けなくしてやるよ。


一之瀬誠也……一之瀬奏風の兄にあたる。


そんなあなたにこの話をするのはどうかと思うけど…するしかないから。



「私の過去を、光都に話しました。」


皆が一瞬どよめいた。


そりゃそうだ。散々な裏切られ方をして、人を信用出来なくなって。それで、探索みたいな感じで近づいた“龍凰”の総長に、過去を話した。と言われれば



誰だって驚くよ。


「それは、そいつを信用してるからか?」


「い…「それとも!」


あたしの言葉を遮る誠也さん


「そいつを信用どうとかでなく、裏切られたらそれで終わり。でも、信じてみようと思える。からか」


間違いなくあたしの答えは後者だった。


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