[完]その口、利けなくしてやるよ。
きっといつまでも
ー明星sideー
「ずっと、好きだったんだ」
京介……奏風から聞かされた真実は、あまりにも重かった
けど、不思議と憎しみとかそんな感情なんて出てこなくて
ただ、「あぁ、京介なら、奏風なら、そうするな」って思った。
すごく愛しくて、今すぐにでもその涙を拭って抱きしめてあげたいと思った。
けれど、あたしたちは離れなければならないから。
お互いの為に、忘れなければならない
いや、忘れなくたっていいのかもしれない。
“思い出”としてそっと宝箱に入れておけば。
だから、あたしは自分の手を力を込めて
「今まで、ありがとう!」
精一杯の笑顔でそう言った。
ねえ?あなたが京介でも、奏風でも、どっちだっていいの。
笑ってよ_______________