[完]その口、利けなくしてやるよ。


と言ってはみたものの、タイミングなんてないし、勇気だってまだまだ全然足りない!




帰り道、暗くなった道を一人で歩いてた。



トントン



後ろから誰かに肩を叩かれ、とっさに身構えると、



「安心しとけ、襲うやつなんていねえから」



そーんな皮肉をかます光都。



「ばーか!」



そんなどーでもいい一言でこっちは傷つくことを知らないでしょ



「んだよ…待てって、送ってくから!」



「なによ、別にいいじゃない!」



「危ねーだろ!?」



誰ですかね〜さっき、「襲うやつなんていねえから」なーんて言ってたのは〜



「誰も襲うやつなんていないので大丈夫でーす」




拗ねた子供みたいだと、我ながら思う。



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