[完]その口、利けなくしてやるよ。
「じゃあ、奏風(カナタ)!入って」
“奏風”?
何かを考える前に、一人の男が入ってきた
は?誰?
「ふふ、見事にマヌケ顔ね」
そう言いながら、その男の隣に並んだ
「紹介するわ、一之瀬 奏風(イチノセ カナタ)。あなたのお世話人」
「はぁ?何言ってんだよ、んなもんいらねぇよ」
「ダメよ?ここは危険なんだから」
そう言った校長に引っかかった
「“危険”?」
私が聞き返すと、言っちゃったとでもいうような顔をした
「おい、どういう事だよ」
「……奏風、あと連れて行って」
「おい!逃げんのかよ」
校長が椅子に座ろうとしてるところへ近づこうとした時、
「行くぞ」
無表情で私の腕を掴んで、引っ張る
「触んな!」
思わず、思いっきり振り払ってしまった……大声まで
「奏風、その子には触れたらダメよ」