ぶっ飛びプリンセス

「俺と違いだいぶ愛想がいい兄だった。誰にでも愛されるような親しみ易さもあった。その上、なんでも出来た。俺は兄には敵わない。何をやっても」


お兄さんを見つめながら語るリオン様
少し苦しそう


「お兄様…嫌いなんですか?」

「いや、好きだよ。自慢の兄だしな。でも、辛かった…兄がなんでも出来るせいで俺も兄と同じ事を求められた。出来ないのかっと言う周りの視線。それだけが凄く嫌だった」


完璧なお兄様
"兄は出来るのに、なぜ弟は出来ないのか"


「出来ないのは違う人間だからですよ。出来なくて当然です。だって、リオン様はお兄様じゃないもの。リオン様はリオン様ですもん」


リオン様にしか出来ない事だってきっとあるのに
周りの人達の目は節穴です


「…子供の頃、同じ事を言われた」

「え?」


リオン様を見ると懐かしそうに笑っていた
その時のことを思い出してるのかもしれない

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