ぶっ飛びプリンセス
「リオン様…リオン様ぁ…」
居ない人の名前を呼ぶ
心細くて怖くて辛い…
いつからこんなに依存してたんだろう
いつからこんなに…好きになっていたんだろう
会えないと分かると浮き彫りになる気持ち
「きゃぁっ!!」
泣きじゃくっていると、視野が反転した
夜空をバックに騎士の顔が写る
押し倒されたのだ
「初めて貴女が城に来た時から…私は貴女を想っていました」
「?!」
スルリと撫でられる頬
ゾクリとする
「王子は女性を愛さない。だから、ルナ様…貴女も愛されない。とても可哀想な方だ」
「そんなことない!!」
リオン様は…きっと愛してくれる
私を見てくれる瞳はとても優しく熱い
だから…
「愛してると言われましたか?」
「…え?」
問われて固まる
言われては…いない
でも…好意が伝わってくるもん