ぶっ飛びプリンセス

「…逃げなかったな」


ポツリと呟く
目線の先にはベッドで丸まって眠る妻の姿

自分でも最低な抱き方をしてる自覚はある
それで逃げてもらえれば良いとも思ってた

のに…
この王女は逃げなかった

まだ少し幼さが残る王女
同盟国のガルデニアから呼んだ王女だと聞いた
もしかしたら、国を背負って嫁いできたのかもしれない

そっとベッドに近づき王女を覗き見る

セミロングのクリーム色のふわっと癖の付いた髪
俺に熱く妊娠したくない理由を語ったキラキラとした瞳

そー言えば…あの妊娠したくない理由はどこまでが本気なんだろうか?
乗馬に剣とか言っていたがアレは冗談だろう
って事は…エムロードの美味しい物を食べたいが彼女の本音っぽいな


「色気より…食い気か…」


まぁ、いままで来た色気全開の王女達よりは幾分マシか…

思う存分食べさせてから、子供は作ればいい
俺は、産んでくれさえすれば誰でもいいのだから


ーーーーーー

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