ぶっ飛びプリンセス
「いい情報は得られたか?」
ルナが手に持つ書物を指差し聞くが、ルナは首を振って申し訳なさそうに言う
「今のところ何も…」
「そうか…」
まぁ、仕方がない
そう簡単に解決策が出てくるわけない
「…無理しなくていいからな?」
「え?」
確かに俺はルナに兄を目覚めさせる方法を聞いた
ルナも答えてくれようとしている
でも、それで思い詰めて欲しくはない
「無理だと思ったら諦めてくれていいから」
「嫌です。諦めません」
キッパリとルナに言われる
返答が早かった
「リオン様のお兄様は、私のお義兄様です。それに、ラルム様が目を覚まさないとアイルがお嫁に行けないんです!アイルは、ラルム様のお世話が自分への罰だと言うんです!だから結婚しないって言うんです!!ダメです、そんなの!」
俺の為というか…
兄の為というか…
アイルの為か…