ぶっ飛びプリンセス
「恋愛に関しては…お前の方が上手だったな」
兄には何をやっても勝てなかった
でも、そんな兄に恋愛は勝てたらしい
「僕は、ロージィと婚約したが…ロージィは“僕”じゃなく“地位”と婚約した。わかってた。でも、いつかは好きになってくれる。僕も好きになると思ってた」
ロージィと兄の婚約も急ぎの婚約だった
王位を継ぐ為の妃が必要だった
ロージィは兄に好意を示してたし大臣の孫だ
歳も近く王妃に必要なスキルも持っていた
だから、抜擢された兄の婚約者に
「ロージィ自身は気付いてなかったけど、彼女の心は薬師にあった。見てればわかる。ロージィはきっと僕を好きになる事は無い。そう悟った」
兄は早い段階でロージィの恋心を見抜いてたのか
俺、全然気付いてなかった
仲が良い恋人だと思ってたしな
「ロージィの気持ちを悟ったその頃…僕は初めて恋を知った。一目惚れ。その子が欲しいと思った。既成事実を作ってでも欲しくて…今思えば最低な事をしようとしたんだね、僕」
だから罰が当たったんだ
っと笑う兄
「媚薬を飲ませようと思ったけど、直前にその子の笑顔を見ちゃって我に返った。自分の汚い欲が嫌になり、自暴自棄気味に媚薬を飲んだ。そしたら…あーなった」
兄が語った服毒事件
それは、ほぼほぼルナの推理通りだった