ぶっ飛びプリンセス
王子と侍女と婚約者

「まず、初めに…お前は、俺が第二王子だと知ってるか?」

「……え?」


第二王子?!
え?第一王子じゃなかったの?


「何も知らずに嫁いだのか…お前は」

「はい…ごめんなさい」

「まぁ…いい。で、続けるが…俺が第二王子って事は第一王子が居る事はわかるな?」

「そう…ですよね?でも、私、会ってませんよね?」


結婚式にもそんな人居なかった
だから気付かなかった


「第一王子。つまり、俺の兄…ラルムは、4年前から眠り続けている」

「眠り続けてる?」


4年もの間?
なんで?


「事件があったんだ。ラルムは侍女の目の前で服毒自殺を図った。すぐに救命を行い命は繋いだが…ラルムはずっと目を覚まさない」


第一王子の服毒自殺
侍女の目の前で…?

それって…


「侍女って…アイルですか?」

「そうだ。まだ、アイルが侍女になって1年も経ってない時だった」


四年前…
って事は、アイルが13歳頃のこと?
そんな時に主人が目の前で服毒自殺?


「アイルは責められた。なぜ、止めなかったと…なぜ、守らなかったと…」

「そんな!アイルは何も悪くないっ」


そんな、ひどいよ…







< 34 / 316 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop