ぶっ飛びプリンセス
解毒の代償

騒ぎがあった翌日の朝
私は息苦しさと痛みに目が覚めた

解毒剤を作った時の口内へのダメージは想像以上に大きかったらしい

口の中で火傷をした粘膜がペロンっと剥がれているのが分かる
血の味もする
そして、息苦しいのは炎症起こした細胞が膨張して気道を塞いでいるからだろう


「ぁ……ッ」


声を出そうとすると激痛が走る
どうしよう…


困っていると扉がノックされる
アイルかもしれない
アイルだったら事情を説明して薬を貰える

が…


「失礼します、ルナ様」


侍女長のアマンダさんでした
凄い怒ってらっしゃる…

これは何も聞いてくれなさそう
前々からアマンダは私の態度が良くないと指摘注意をしてきた

リオン様から許可をもらったとは言え、アマンダは私の乗馬もよく思っていない

まぁ、当たり前だ
アマンダは私を王妃に相応しい女性にするのが仕事

むしろ、よく今日までお怒りを買わなかったと思う

仕方がない
大人しくお叱りを受けよう



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